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こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
08/08/2018(UTC)に、BINDに関しての重要な脆弱性情報 ( CVE-2018-5740 )が出ています。今回は、こちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
BIND 9 Security Vulnerability Matrix
CVE番号 | 影響するバージョン | プライオリティ | 攻撃 | ||
---|---|---|---|---|---|
CVE-2018-5740 | 9.7.0->9.8.8, 9.9.0->9.9.13, 9.10.0->9.10.8, 9.11.0->9.11.4, 9.12.0->9.12.2, 9.13.0->9.13.2 | High(“deny-answer-aliases”機能を明白に有効化している場合) | リモート | CVSS Score: 7.5 | CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2018-5740
- リモートからのnamedのINSISITアサーションフェーラー
- 重要度 – High(“deny-answer-aliases”機能を明白に有効化して>いる場合)
- “deny-answer-aliases”は、クライアントブラウザによるセキュリティモデルを迂回する潜在的な方法であるDNS Rebiding Attack(リンク先PDF)からサーバオペレータを保護するための、あまり用いられていない機能です。しかしながら、この機能が使われる時に、name.c中でINSISTアサーションフェーラを容易に発生させる事ができることがわかりました。
- 修正バージョン
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を参考にして下さい。
また、サービスの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2017のレポートが紹介されています。
OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
セミナー情報
2018年10月22日から10月25日のCSS(Computer Security Symposium)2018で、「OSSセキュリティ技術ワークショップ(OWS) 2018特別セッション」 と題しまして、OSSセキュリティ技術の会後援で特別セッションを開催します。
https://www.iwsec.org/ows/2018/index.htmlにプログラム内容と一般論文申し込みの詳細を載せていきますので、是非御確認下さい(ページは更新中です)。