MIT Kerberosの脆弱性情報(CVE-2018-5709, CVE-2018-5710)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
1/17/2018にMIT Kerberosの脆弱性情報(CVE-2018-5709, CVE-2018-5710)が公開されました。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5709
Integer Overflowの脆弱性
1.16までのMIT Kerberos 5(krb5)に問題が見つかりました。kadmin/dbutil/dump.c中の16-bitデータを保存する変数”dbentry->n_key_data”に32-bitデータを表す”u4″がアサインされています。攻撃者はこれを利用して、信頼できるデータが入っているKerberosデータベースのダンプファイルに影響を与える可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5710
DoSの可能性
1.16までのMIT Kerberos 5(krb5)に問題が見つかりました。KDC(Key Distribution Center)のplugins/kdb/ldap/libkdb_ldap/ldap_principal2.cで、事前に定義された関数からstrlenにNULL値が入る可能性が有ります。これにより、DoS(ヌルポインタ非参照)が発生する可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5709
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