linux kernelの脆弱性( CVE-2017-7495 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
05/12/2017にkernelの脆弱性情報(CVE-2017-7495)が公開されました。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Moderate
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-7495
悪意のあるローカルユーザによるext4上の情報取得の可能性
重要度 – Moderate
4.6.2までのlinux kernelのfs/ext4/inode.cで、ext4が”data=ordered”モードでneeds-flushing-before-commitの取扱に問題が有り、悪意のあるローカルユーザがハードウェアのリセットや、新しいファイルのcreate/write/readシステムコールを待つことにより、他のユーザのファイルの情報を取得する事が出来る可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-7495
セミナー情報
5/31-6/2に行われる「Open Source Summit Japan 2017」の中で、本ブログの執筆者である面 和毅が講演を行います。
6/1 14:00-14:40に行われる「OSS CVE Trends」というセッションで講演を行いますので、参加される方は是非お立ち寄り下さい。