Linux Kernelの脆弱性(CVE-2017-12190)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
10/11/2017にLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2017-12190)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Moderate
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-12190
メモリリークの可能性
重要度 – Moderate
block/bio.c中のbio_map_user_iov()関数とbio_unmap_user()関数は、IOベクタが同じページに属する小さな連続したバッファーを持っている際に、不安定な参照カウントを行います。bio_add_pc_page()が両者を一つにマージしますが、ページリファレンスはドロップされることがないため、メモリリークを引き起こす可能性が有ります。
ただし、これを攻撃に使用するにはローカルのシステムにSCSIディスクが存在すること、さらにroot特権またはRAWIOケーパビリティが必要になるため、かなり敷居は高くなります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://seclists.org/oss-sec/2017/q4/52
セキュリティ系連載案内
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