Linux Kernelの脆弱性 (CVE-2018-10124) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
Linux Kernelの脆弱性 (CVE-2018-10124)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
04/16/2018にLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2018-10124)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Low
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-10124
ローカルユーザによるDoS可能性
重要度 – Low
4.13以前のLinux Kernelの、kernel/signal.c中のkill_something_info()関数では、アーキテクチャを指定せずにコンパイラを使用した場合に、INT_MIN引数を通してローカルユーザがDoSを引き起こす事が出来る可能性が有ります。
この部分の修正は
diff --git a/kernel/signal.c b/kernel/signal.c index 48a59ee..caed913 100644 --- a/kernel/signal.c +++ b/kernel/signal.c @@ -1402,6 +1402,10 @@ static int kill_something_info(int sig, struct siginfo *info, pid_t pid) return ret; } + /* -INT_MIN is undefined. Exclude this case to avoid a UBSAN warning */ + if (pid == INT_MIN) + return -ESRCH; + read_lock(&tasklist;_lock); if (pid != -1) { ret = __kill_pgrp_info(sig, info,
となります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-10124.html
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を 参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-10124
セキュリティ系連載案内
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