Linux Kernelの脆弱性情報(Moderate: CVE-2018-18397)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

12/12/2018にLinux Kernelの脆弱性情報(Moderate: CVE-2018-18397)が公開されています。PoCも出ていますので、今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

  • CVE-2018-18397

    Moderate

    • SuSE
      • CVSS v3 Base Score: 6.1
      • Vector: AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:H/A:N
    • Red Hat Customer Potal
      • CVSS v3 Base Score: 6.1
      • Vector: CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:H/A:N
    • NVD

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-18397
    • 特定のファイルへのアクセス制限迂回の可能性
    • 重要度 – Moderate
    • 4.19.7までのLinux Kernelのuserfaultfdで、特定のUFFDIO_ ioctlコールに対してのアクセス制御を正しく行わないという実装上の問題が見つかりました。この問題を利用して、(tmpfs中のファイルに対してread-onlyのアクセス権が与えられていて、そのファイルが”hole”を持っている場合)、そのtmpfs中のファイルに書き込みことが可能です(PoCも出されています)。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

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