Linux Kernelの脆弱性情報(Important: CVE-2019-3701)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

01/03/2019にLinux Kernelの脆弱性情報(Important: CVE-2019-3701)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

  • CVE-2019-3701

    Important

    • SuSE
      • CVSS v3 Base Score: 7
      • Vector: AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
    • Red Hat Customer Potal
    • NVD

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-3701
    • 非特権ユーザによるシステムクラッシュ(general protection fault)の可能性
    • 重要度 – Important
    • 4.19.13までのLinux Kernelのnet/can/gw.c中のcan_can_gw_rcv()に問題が見つかりました。CANフレーム修正ルールがbit単位の論理的操作を許可する際にcan_dlcフィールドにも適用されます。ここでcgw_csum_xor_relに関する部分でチェックの漏れがあったため、CANドライバがcan-gw操作を施されたフレームを処理する際に、CANコントローラのI/Oメモリ中のデータレジスタを超えて任意のコンテンツを書き込むことが出来ます。これを利用して、非特権ユーザがシステムクラッシュ(general protection fault)を引き起こすことが可能です。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

セキュリティ系連載案内


セミナー情報

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