Linux Kernelの脆弱性情報(CVE-2019-18675)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

11/26/2019にLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2019-18675)が公開されています。PoCコードも出ています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

CVE番号影響するバージョンPriorityCVSS Score / CVSS Vector
CVE-2019-18675Linux Kernel <= 5.3.13

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-18675
    • ローカルユーザの権限昇格の可能性
    • 5.3.13までのdrivers/media/usb/cpia2/cpia2_core.cでは、cpia2が自身のmmap実装を行っているため、cpia2_remap_bufferにstart_offset+sizeの整数オーバーフローが存在します。これにより、/dev/video0にアクセスできるローカルユーザはカーネル物理ページのread/write権限を得ることが出来、権限昇格を行うことができる可能性があります。
    • PoC: 一次情報源を参照して下さい。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


セキュリティ系連載案内

セミナー情報1

OSSセキュリティ技術の会では、2019/12/13(金) 19:00-21:00に「OSSセキュリティ技術の会 第七回勉強会(副題:君がッ泣くまで入力をやめないッ! ~Linuxカーネルの高度な試験自動化技術と バグハンティングの巻~)」と題して、「syzkaller/syzbot」をテーマに勉強会を開催することになりました。

Linux カーネルのソースコードカバレッジを活用した高度な試験自動化技術について話していただきます。

プログラム内容と申し込みの詳細についてはこちら(connpass)を御確認下さい。

セミナー情報2

12/23(月) 19:00から21:00で、恵比寿のRed Hat様(会場)「RHEL好きの集い」コミュニティによるイベント「RHEL好きの集い Vol.2.1 」を開催致します。

今回は”〜RHEL8のライブカーネルパッチとUBIを深堀り〜”と題しまして、RHEL8.1から正式サポートになりましたkpatchと、UBIを深堀するイベントとなります。

プログラム内容と申し込みの詳細につきましては、こちら(connpass)を御確認下さい。


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