Linux Kernelの脆弱性情報(CVE-2019-19332)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

12/17/2019に、Linux Kernelの脆弱性情報(CVE-2019-19332)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。

[過去の関連リンク]

Linux Kernelの複数の脆弱性情報(CVE-2019-19965, CVE=2019-19966, CVE-2019-20054, CVE-2019-20095, CVE-2019-20096)

Linux Kernelの脆弱性情報(CVE-2019-19947)

Cisco TalosによるLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2019-5108)

Linux Kernelの権限昇格の脆弱性情報(CVE-2019-19241)

Linux Kernelの複数の脆弱性情報(CVE-2019-19813, CVE-2019-19814, CVE-2019-19815, CVE-2019-19816)

Linux Kernelの複数の脆弱性情報(CVE-2019-19767, CVE-2019-19768, CVE-2019-19769, CVE-2019-19770)

Linux Kernelの複数の脆弱性情報(CVE-2019-19767, CVE-2019-19768, CVE-2019-19769, CVE-2019-19770)

Linux Kernelの脆弱性情報(CVE-2019-19807)

Linux Kernelの複数の脆弱性情報(CVE-2019-19447, CVE-2019-19448, CVE-2019-19449)

Linux KernelのUSBデバイスに関する複数の脆弱性情報(CVE-2019-19523, CVE-2019-19524, CVE-2019-19525, CVE-2019-19526, CVE-2019-19527, CVE-2019-19528, CVE-2019-19529, CVE-2019-19530, CVE-2019-19531, CVE-2019-19532, 2019-19533, 2019-19534, 2019-19535, 2019-19536, 2019-19537)


Priority

CVE番号影響するバージョン一次情報源PriorityCVSS Score / CVSS Vector
CVE-2019-193323.13 <= Linux Kernel < 5.4https://lore.kernel.org/kvm/000000000000ea5ec20598d90e50@google.com/

Red Hat: 6.1 MEDIUM

Red Hat: CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:L/A:H

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-19332
    • システムクラッシュによるDoSの可能性
    • 3.13から5.4までのLinux Kernelでは、Linuxカーネルのハイパーバイザーが’KVM_GET_EMULATED_CPUID’ ioctl(2)リクエストを、KVMハイパーバイザーによるCPUID機能をエミュレートするためにリクエストの処理を行う際、境界外メモリへの書き込みアクセスの問題が存在することがわかりました。ユーザや’/dev/kvm’にアクセス可能なデバイスはこれを悪用してシステムをクラッシュさせることが出来、DoSにつながる可能性があります。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


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