Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2020-27835)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

01/07/2021にLinux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2020-27835)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。


[過去の関連リンク]

Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2020-36158)

Linux Kernelに複数の脆弱性(Moderate: CVE-2020-29660, CVE-2020-29661)

Linux Kernelに権限昇格の脆弱性(Moderate: CVE-2020-29534)

Linux Kernelに権限昇格の脆弱性(Moderate: CVE-2020-14351)

Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2020-27786)

Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2020-25704)

Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2020-25656)

Linux Kernelの複数の脆弱性(CVE-2020-29368,CVE-2020-29369, CVE-2020-29370, CVE-2020-29371, CVE-2020-29372, CVE-2020-29373, CVE-2020-29374 )

Linux KernelにDoSの脆弱性(Moderate: CVE-2020-28941)

Linux Kernel (Red Hatのみ) のBluetoothでDoSまたは任意のコード実行の脆弱性(Important: CVE-2020-25661, CVE-2020-25662)

Linux Kernelのfbconでslab境界外読み込みの脆弱性(CVE-2020-28974)


Priority

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CVE番号影響するバージョン一次情報源PriorityCVSS Score / CVSS Vector
CVE-2020-27835 Linux Kernel < 5.10-rc6 Bug 1901709 (CVE-2020-27835) – CVE-2020-27835 kernel: child process is able to access parent mm through hfi dev file handle

Red Hat: 6.4 Moderate

Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2020-27835
    • DoS(システムクラッシュ)の可能性
    • Linux Kernelのinfiniband hfi1ドライバにuse-after-freeの問題がありました。ローカルユーザはこれを利用してシステムをクラッシュすることができる可能性があります。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


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