こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
12/27/2021にLinux Kernelの脆弱性(CVE-2021-45485, CVE-2021-45486)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2021-45480)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-45469)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-44733)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-43389)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-45485 | Linux Kernel < 5.13.3 | |||
CVE-2021-45486 | Linux Kernel < 5.12.4 |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-45485
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-45486
- 情報漏えいの可能性
- IPv6: 5.13.3までのLinux Kernelでは、ハッシュテーブルは大きいですが、多くのIPv6ソースアドレスを攻撃者が選ぶことが出来ることが考慮されていなかったため、net/ipv6/output_core.c中で情報漏えいの可能性があります。
- IPv4: 5.12.4までのLinux Kernelでは、ハッシュテーブルが小さいためnet/ipv4/route.c中で情報漏えいの可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
日々のメモを更新しています。
セキュリティ関係ニュースを更新しています。個別で情報出せるようになる前の簡単な情報・リンクなんかも載せていきます。
セミナー情報1
2021/10/22日に大阪商工会議所様が開催致しました「BCP・サイバーセキュリティセミナー「やってはイケナイ」をやってみる!」ですが、Youtube動画が公開されています。筆者も登壇しましたので、ご興味がありましたらぜひ見て下さい。