こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
04/14/2022にLinux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-1280)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0995)
Linux KernelのRemote DoSの脆弱性(Important: CVE-2022-0742)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0847 (Dirty Pipe))
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0492)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2022-1280 | Linux kernel: A concurrency use-after-free between drm_setmaster_ioctl and drm_mode_getresources | Red Hat: 7.0 Moderate | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-1280
- ローカルからのDoSの可能性
- Linux Kernelのdrivers/gpu/drm/drm_lease.c中のdrm_lease_held()に競合問題によるUse After Freeの脆弱性が見つかりました。れを利用してローカルユーザはDoSを引き起こしたりkernelの情報漏えいを起こすことができる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
Linux kernel: A concurrency use-after-free between drm_setmaster_ioctl and drm_mode_getresources
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