こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
08/26/2022にLinux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-2991)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について纏めます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-2959)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-2873)
Linux Kernelの脆弱性(Dirty Cred:CVE-2021-4154, CVE-2022-2588, and more in future)
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2022-36946 )
Linux Kernelに脆弱性(Moderate: CVE-2022-2380 )
Linux Kernelの脆弱性( CVE-2022-34918 )
Linux Kernelに脆弱性(Important: CVE-2022-32250 (CVE-2022-1966は重複のためMITREによりRejected) )
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2022-2991 | Red Hat: 8.2 Important Zero Day Initiative(ZDI): 8.2 | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H ZDI: (AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H) |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-2991
- 境界外メモリアクセスの可能性
- Linux KernelのLightLVM(オープンチャンネル型SSDを扱うための機構)サブシステム内にヒープベースバッファーオーバーフローの脆弱性が見つかりました。これはユーザが提供したデータを固定長のヒープベースバッファーにコピーする前にデータの長さを確認する機構に漏れがあったためです。この脆弱性を利用して、ローカルの攻撃者は権限を昇格し任意のコードを実行することが出来ます。攻撃者がこの脆弱性を利用するためには、ターゲットシステムで高位の権限のコードを実行することができる必要があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
日々のメモを更新しています。
セキュリティ関係ニュースを更新しています。個別で情報出せるようになる前の簡単な情報・リンクなんかも載せていきます。
CFP情報 1
CSS2022の論文投稿およびデモ展示・ポスター発表募集のご案内です。みなさまからのご投稿・ご発表をお待ちしております。
コンピュータセキュリティシンポジウム2022 (CSS2022)
■開催期間 2022年10月24日(月) ~ 2022年10月27日(木)
■会場 熊本城ホールとオンライン(ZOOM)のハイブリッド開催
■募集スケジュール
- 2022年08月12日(金) 論文発表申込締切(アブストラクト)
- 2022年08月23日(火) 17:00 デモ展示・ポスター発表申込締切
- 2022年08月23日(火) 17:00 最終原稿締切(カメラレディ)
主催 一般社団法人 情報処理学会 コンピュータセキュリティ研究会(CSEC)
共催 一般社団法人 情報処理学会 セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT)
合同開催
- マルウェア対策研究人材育成ワークショップ2022(MWS2022)
- プライバシーワークショップ2022(PWS2022)
- ユーザブルセキュリティワークショップ2022(UWS2022)
- OSSセキュリティ技術ワークショップ2022(OWS2022)
- ブロックチェーンセキュリティワークショップ2022(BWS2022)