こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
11/24/2022にLinux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-42895, CVE-2022-42896)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について纏めます。
[過去関連リンク(最新5件)]
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-3910)
Linux Kernelのi915ドライバの脆弱性(Important: CVE-2022-4139)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-42919)
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2022-43945)
CVSS/プライオリティ
- CVE-2022-42895
- Priority
- Red Hat 5.3 Moderate
- CVSS Score / CVSS Vector
- Red Hat: CVSS:3.1/AV:A/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N
- NVD: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N
- Priority
- CVE-2022-42896
- 影響するバージョン
- N/A
- 一次情報源
- Priority
- Red Hat 6.8 Moderate
- CVSS Score / CVSS Vector
- Red Hat: CVSS:3.1/AV:A/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:N
- NVD: CVSS:3.1/AV:A/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
- 影響するバージョン
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-42895
- 情報漏えいの問題
- Linux Kernelのnet/bluetooth/l2cap_core.c中のl2cap_parse_conf_req()中には、リモートからケーネルのポインタをリークさせることが出来る脆弱性が存在します。
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-42896
- Use-After-Freeの問題
- Linux Kernelのnet/bluetooth/l2cap_core.c中のl2cap_connect()とl2cap_le_connect_req()関数には、攻撃者が近くにいる場合、Bluetoothを用いてリモートからカーネルメモリの情報を漏洩させ、コード実行を引き起こす可能性がある脆弱性が存在します。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。