こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
10/21/2021に NGINX Ingress Controller for Kubernetes (Ingress-nginx)の脆弱性情報(Important: CVE-2021-25742)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク(最新5件)]
Kubernetesの脆弱性情報(Important: CVE-2021-25741)
Kubernetes(kube-apiserver) の脆弱性情報(Meduim: CVE-2021-25735)
マルチテナントクラスタに影響するKubernetesのMan-In-the-Middle 脆弱性情報(Moderate: CVE-2020-8554)
Kubernetesの複数の脆弱性情報(Moderate: CVE-2020-8557, CVE-2020-8558, CVE-2020-8559)
Kubernetes(kube-controller-manager)の脆弱性情報(Moderate: CVE-2020-8555)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|
CVE-2021-25742 | v0.49.0, v1.0.0 <= kubernetes | Vendor: High Red Hat: 7.6 Important | CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:L/A:L |
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-25742
- 該当のバージョンのingress-nginxでは、ingressオブジェクトを作成・更新できるユーザがカスタムスニペット機能を用いてクラスタ中の全てのsecretを得ることが出来ることがわかりました。
- 緩和策:v1.0.0, <=v0.49.0には緩和策はありません。
v1.0.1, v0.49.1 >= ingress-nginx ではallow-snippet-annotationsをfalseにすることで脆弱性を緩和できます。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、サービスの再起動が発生する場合には、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
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- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
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- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、Linux セキュリティ対策最新ガイドが執筆・販売されています。
日々のメモを更新しています。
セキュリティ関係ニュースを更新しています。個別で情報出せるようになる前の簡単な情報・リンクなんかも載せていきます。
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