こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
04/21/2019にModsecurityの脆弱性情報(CVE-2019-11387, CVE-2019-11388, CVE-2019-11389, CVE-2019-11390, CVE-2019-11391)が公開されていました。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
ReDOS Vulnerability [High] (#5) #1359
ReDOS Vulnerability [High] (#5) #1354
ReDOS Vulnerability [High] (#5) #1356
Priority
- CVE-2019-11387, CVE-2019-11388, CVE-2019-11389, CVE-2019-11390, CVE-2019-11391
High
- NVD
- CVSS v3 Base Score: 7.5 High
- Vector: AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
- CVSS Severity (version 2.0):
- CVSS v2 Base Score: 5.0 Medium
- Vector: (AV:N/AC:L/Au:N/C:N/I:N/A:P)
- NVD
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11387
- 重要度 – High
- 3.1.0までのOWASP ModSecurity Core Rule Set(CRS)の/rules/REQUEST-942-APPLICATION-ATTACK-SQLI.confに問題があり、リモートの攻撃者により、ネストされ繰り返された演算子を含む特別に細工された文字列を処理することでDoS(ReDOS)の影響がある可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11388
- 重要度 – High
- 3.1.0までのOWASP ModSecurity Core Rule Set(CRS)の/rules/REQUEST-932-APPLICATION-ATTACK-RCE.confに問題があり、リモートの攻撃者により、ネストされ繰り返された演算子を含む特別に細工された文字列を処理することでDoS(ReDOS)の影響がある可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11389
- 重要度 – High
- 3.1.0までのOWASP ModSecurity Core Rule Set(CRS)の/rules/REQUEST-933-APPLICATION-ATTACK-PHP.confに問題があり、リモートの攻撃者により、ネストされ繰り返された演算子を含み#で始まる、特別に細工された文字列を処理することでDoS(ReDOS)の影響がある可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11390
- 重要度 – High
- 3.1.0までのOWASP ModSecurity Core Rule Set(CRS)の/rules/REQUEST-933-APPLICATION-ATTACK-PHP.confに問題があり、リモートの攻撃者により、ネストされ繰り返された演算子を含み#で始まる、特別に細工された文字列を処理することでDoS(ReDOS)の影響がある可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11391
- 重要度 – High
- 3.1.0までのOWASP ModSecurity Core Rule Set(CRS)の/rules/REQUEST-933-APPLICATION-ATTACK-PHP.confに問題があり、リモートの攻撃者により、ネストされ繰り返された演算子を含み$a#で始まる、特別に細工された文字列を処理することでDoS(ReDOS)の影響がある可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2019-11387
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2019-11388
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2019-11389
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2019-11387.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2019-11388.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2019-11389.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2019-11390.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2019-11391.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、サービスの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
ReDOS Vulnerability [High] (#5) #1359
ReDOS Vulnerability [High] (#5) #1354
ReDOS Vulnerability [High] (#5) #1356
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
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- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
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