こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
02/10/2021にpodmanの脆弱性情報(Important: CVE-2021-20188)が公開されていました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
CVSS/一次情報源
CVE番号 | 影響するバージョン | リファレンス | Priority | CVSS |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-20188 | < 1.7.0 | Bug 1915734 (CVE-2021-20188) – CVE-2021-20188 podman: container users permissions are not respected in privileged containers | Red Hat: 7.0 Important | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-20188
- 不完全なファイルパーミッションチェック
- 特権コンテナ中で動作するnon-rootユーザのファイルパーミッションのチェックが不完全だという脆弱性が見つかりました。この脆弱性により、コンテナ中の低い権限のユーザがコンテナの他の(rootユーザが所有者の場合でも)ファイルにアクセスすることが出来る可能性があります。コンテナから直接脱出することは許可されていませんが、特権コンテナということはコンテナを動作する際のたくさんのセキュリティ機構が効いていない事を意味しています。この脆弱性による最大の脅威は、データの機密性と完全性が損なわれるということになります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
CM
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