こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
06/27/2019にPostgreSQLの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-10164 : 12/11/10系のみ影響)とアップデート(PostgreSQL 11.4, 10.9, 9.6.14, 9.5.18, 9.4.23, 12 Beta 2 : 脆弱性対応は12/11/10系のみ)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
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Priority/影響を受けるバージョン
Important
- CVE-2019-10164 (core server)
影響を受けるバージョン: 10, 11, 12 Beta
CVSS Severity (version 3.0):
- CVSS v3 Base Score: 7.5
- Vector: AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-10164
- スタックベースのバッファーオーバーフローによる任意のコードの実行
- 重要度 – Moderate/Medium
- 認証されたユーザは自身のパスワードを特別に細工された値で変更することにより、スタックベースのバッファーオーバーフローを引き起こすことが可能です。PostgreSQLサーバをクラッシュさせることが可能で、これによりPostgreSQLのOSアカウント権限で任意のコードを実行することが可能です。
更に悪意のあるサーバはSCRAM認証プロセスの際に細工されたメッセージを送ることで、libpqが有効にされているクライアントをクラッシュさせたり、クライアントが実行されているアカウント権限で任意のコードを実行することが可能です。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。< /p>
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を参考にして下さい。
また、サービスの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
セミナー情報1
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セミナー情報2
2019/07/23 18:30-20:30で、「再演「やってはイケナイ」をやってみよう」セミナーを行います。
このセミナーは前回の「「やってはイケナイ」をやってみよう」セミナーの再演で、実際に色々な「やってはイケナイ」をデモを交えて行い、実際にどのような問題が発生するのかを確認し、その様な万が一の場合を防ぐために行っておくべき対策を紹介していきます。
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