QEMUの脆弱性( CVE-2017-2630 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
2/15に、QEMUの脆弱性についての情報(CVE-2017-2630)が出ています。PriorityがImportantで、KVMやXenにも関わってきますので、今回は、この脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
関連するCVE
CVE-2017-2630
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
悪意のあるNBD(Network Block Device)リモートサーバからのDoS攻撃やQemu権限での任意のコード実行の可能性
重要度 – Important
NBD(Network Block Device)クライアントをサポートしているQemuには、スタックバッファーオーバーフローが存在します。これは、NBDサーバの’NBD_OPT_LIST’リクエストに対するレスポンス中に起こります。悪意のあるNBD管理者は、これを利用してリモートのNBDクライアントにDoS攻撃を行ったり、Qemuプロセス権限で任意のコードを実行することが可能になります。
CVE-2017-2630
主なディストリビューションの対応方法
virtioや仮想化に関するパッケージのバージョンを更新する必要があります。
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
ubuntu
openSUSE/SUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を参考にして下さい。
また、ホストOSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
CVE-2017-2630 Qemu: nbd: oob stack write in client routine drop_sync
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