rubygemの脆弱性(CVE-2017-0903)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
10/10/2017にrubygemの脆弱性情報(CVE-2017-0903)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-0903
攻撃者によるコード実行の可能性
重要度 – Important
影響するバージョン: >= 2.0.0
影響しないバージョン: < 2.0.0
修正されたバージョン: < 2.6.14
RubyGemにオブジェクトデシリアライズの脆弱性が発見されました。細工されたシリアライズされたオブジェクトにより、リモートからのコードを実行される可能性があります。
通常、RubyGemのリモートコード実行は、RubyGem自体がGemがインストールされている場合に任意のコードを実行するためにデザインされているので問題にならないはずです。しかし、RubyGems.orgのように、Gemプロセスがサービスを提供しているような場合に、今回の脆弱性が影響を与えます。同様に、Gemsプロセスを使用するアプリケーションを提供しているサーバもまた、影響を受けます。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
[参考]
Remote Code Execution on rubygems.org
セミナー情報
10/12(水)に「OSSインフラナイターvol.2」と題して、インフラ関連のセミナーを行います。この回では、『OSSエキスパート鼎談シリーズ: ここだけでしか聞けないAnsibleの話 』と題してAnsibleの最新動向から実際の効果を、鼎談を交えて説明致します。
今回も、前回に引き続き、ゲスト講師をお招きし講演をいただきます。
https://connpass.com/event/67715/がプログラム内容と申し込みの詳細になりますので、是非お申し込み下さい。
セキュリティ系連載案内
OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
セミナー情報
2017/11/29 19:00に、OSSセキュリティ技術の会 第二回勉強会を行います。
今回のテーマは新世代のOSS認証基盤です。
https://connpass.com/event/69314/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。