runcの脆弱性(Moderate: CVE-2021-43784)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

12/06/2021にruncの脆弱性(Moderate: CVE-2021-43784)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。




Priority

CVE番号影響するバージョン一次情報源PriorityCVSS Score / CVSS Vector
CVE-2021-43784 runc <1.0.3Overflow in netlink bytemsg length field allows attacker to override netlink-based container configuration

Red Hat: 5.3 Moderate

Red Hat:CVSS:3.1/AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-43784
    • netlinkベースのコンテナ設定の可能性
    • runcでは、netlinkがコンテナ構成を指定するための内部的なシリアライズシステムとして使用されています。1.0.3より前のruncでは暗号化の際に16bit長の属性フィールドで整数オーバーフローが発生する可能性を扱っていませんでした。これにより悪意のある攻撃者が充分に大きいバイト配列を属性に流すことにより属性の内容がnetlinkメッセージとして解析される可能性があります。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、コンテナサービスの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


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