こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
02/23/2021にstunnelの脆弱性(Important: CVE-2021-20230)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-20230 | stunnel < 5.57 | Bug 1925226 (CVE-2021-20230) – CVE-2021-20230 stunnel: client certificate not correctly verified when redirect and verifyChain options are used | Red Hat: 7.5 Important | Red Hat: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-20230
- stunnelのクライアント証明書の不完全な確認
- stunnelでは、リダイレクトとverifyChainオプションの両方を使うように設定されている際に、クライアント証明書をきちんと検証できないことがあることがわかりました。認証局によってサインされた証明書を持った攻撃社はこれを利用して、stunnelサーバに許可されていない場合でも、リダイレクトオプションで指定したアドレスにリダイレクトさせることでサービスにアクセスすることが可能です。これによって機密性が失われる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
CM
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