こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
こちらでは主にOSSの脆弱性を取り上げていきます。10/31/2018に、Tomcat JK Connectors(mod_jk)に関しての脆弱性情報 ( Important: CVE-2018-11759 )が出ています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2018-11759
- https://tomcat.apache.org/security-jk.html
- パストラバーサルの問題
- 重要度 – Important
- 影響するバージョン : JK 1.2.0-1.2.44
- Apache Web サーバ(httpd)の特定のコードが、URI-workerマップと要求されたパスをマッチングする前に正規化する際に、いくつかの境界値ケースを正しくハンドリングしていませんでした。TomcatのみでサポートされているURLのサブセットがhttpdによって公開された場合、結果として特別に構築されたリクエストが、クライアントが意図していないリバースプロキシによるアプリケーションへのアクセスによって、リバースプロキシを通してアプリケーション機能を公開してしまう可能性があります。いくつかの構成では、httpdで構成されたアクセス制御をバイパスさせることも可能でした。この問題とCVE-2018-1323は重複していますが、同一ではありません。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-11759 - Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-11759.html - SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、サービスの再起動が発生する場合には、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2017のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
セミナー情報 1
2018/11/05 19:00に、「2018年秋のBPFまつり」と題しまして、OSSセキュリティ技術の会 第四回勉強会を行います。
今回のテーマはBPF(Berkeley Packet Filter)になります。
https://secureoss-sig.connpass.com/event/103763/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。
セミナー情報 2
2018/11/14 17:00に、「NGINX MeetUp Tokyo #1」を行います。
今回はNGINX .conf 2018 現地参加者より最新情報を共有させて頂きます。
https://nginx-mj.connpass.com/event/103617/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。