Apache Tomcatの脆弱性情報(High: CVE-2020-9484)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

05/20/2020にApache Tomcatの脆弱性情報(High: CVE-2020-9484)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



一次情報源

CVE番号影響するバージョンリファレンスPriorityCVSS
CVE-2020-9484 10.0.0-M1 – 10.0.0-M4, 9.0.0.M1 – 9.0.34, 8.5.0 – 8.5.54, 7.0.0 – 7.0.103

High: AJP Request Injection and potential Remote Code Execution

SuSE: 7.5 Important

SuSE: CVSS:3.1/AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2020-9484
    • Session Persistenceを使用したリモートコード実行の可能性
    • 下記の条件を満たす時、細工された特別なリクエストを使用して、攻撃者はデシリアライズされたファイルを使用してリモートコードを実行できる可能性があります。
      • 攻撃者がサーバにあるファイル名と、コンテンツを制御できる場合
      • サーバがPersistentManager+FileStoreで構成されている場合
      • PersistentManagerが”sessionAttributeValueClassNameFilter=”null”(SecurityManagerが使用されていない場合のデフォルト)か、充分ゆるいフィルタで攻撃者がオブジェクトをデシリアライズすることを許可している場合
      • 攻撃者がFileStoreを用いて攻撃者が制御出来るファイルが格納されている相対パスを知っている場合

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。


セキュリティ系連載案内

セミナー情報1

02/26/2020の開催が中止となってしまいましたOSSセキュリティ技術の会ですが、この度、ウェビナーで開催することになりました。OSSセキュリティ技術の会のウェビナー開催は初の試みで当日バタつくこともあるかもしれませんがどうぞよろしくお願いいたします。

Keycloakも段々と適用範囲が広がってきています。Keycloakとも連携できる新たな認証関連OSS「midPoint」が日本で紹介されてきています。今回は、KeycloakやmidPointをテーマとし、『OSSセキュリティ技術の会 第八回勉強会』と題して勉強会を開催することになりました。

さらに、Red Hat系のディープな技術者が集まるカンファレンスであるdevconf.czが1月末に開催され、最新のコンテナセキュリティからKeycloakまでセキュリティに関するトピックも扱われました。devconf.czに参加・講演して得られた情報の共有もいたします。

今回はzoomを利用してウェビナーを開催予定です。 開始直前にメールにて会議IDとパスワードを事前登録した方のみにメールで(connpassからのメールになると思います)連絡いたします。申込みは下記まで御願い致します。

https://secureoss-sig.connpass.com/event/175643/


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