こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
06/26/2020にApache Tomcatの脆弱性情報(Important: CVE-2020-11996)と新バージョン(10.0.0-M6/9.0.36/8.5.56)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[関連リンク(最新5件)]
Apache Tomcatの脆弱性情報(High: CVE-2020-9484)
tomcatの複数の脆弱性情報(CVE-2019-12418, CVE-2019-17563)
Apache Tomcatの脆弱性情報 (Important: CVE-2019-10072)
Apache Tomcatの脆弱性情報 ( Low/Moderate: CVE-2019-0221)
Apache Tomcat for Windowsの脆弱性情報 ( Important: CVE-2019-0232 )
一次情報源
CVE番号 | 影響するバージョン | リファレンス | Priority | CVSS |
---|---|---|---|---|
CVE-2020-11996 | 10.0.0-M1 – 10.0.0-M5, 9.0.0.M1 – 9.0.35, 8.5.0 – 8.5.55 |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2020-11996
- HTTP/2によるDoSの可能性
- 特別に細工されたHTTP/2リクエストのシーケンスにより数秒間CPU使用率を高くすることが出来ます。そのようなリクエストがHTTP/2の同時接続で充分な数になった時、サーバは応答しなくなります(DoS)。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。