こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
09/16/2021にApache Tomcatの脆弱性情報(Important: CVE-2021-41079)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
【2021/09/16 19:30 更新】Red Hatの情報を追加しました。
【2021/09/17 14:30 更新】SUSEの情報を追加しました。
[関連リンク(最新5件)]
Apache Tomcatの複数の脆弱性情報(Important: CVE-2021-30639, CVE-2021-33037, Low: CVE-2021-30640 )
Apache Tomcatの脆弱性情報(Important: CVE-2021-25122, Low: CVE-2021-25329 )
一次情報源
CVE番号 | 影響するバージョン | リファレンス | Priority | CVSS |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-41079 | 10.0.0-M1 to 10.0.2, 9.0.0-M1 to 9.0.43, 8.5.0 to 8.5.63 | Vendor: Important Red Hat: 7.5 Important | Red Hat: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-41079
- DoSの可能性
- TomcatがTLS用にNIO+OpenSSLまたはNIO2+OpenSSLで構成されている場合、特別に細工されたパケットを使用することで無限ループが発生しDoSを引き起こすことができる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
CM
こちらで小学生の勉強支援サイトをオープンしました。算数のプリント(都度、自動生成)が無料でダウンロードできます。コンテンツは未だ少ないですが、徐々に増やしていきます。
セミナー情報1
2021/09/13 18:30から、OSSセキュリティ技術の会 第九回勉強会を行います。
7/30にリリースされたKeycloak 15で、FAPI(Financial-Grade API)、CIBA(Client Initiated Backchannel Authentication)に対応しました(Certificateはまだですが…)。またDevice Flowにも対応しています。これを記念し、KeycloakのFAPI,CIBAの主要開発者もお招きして、「KeycloakのFAPI CIBA 対応記念の巻」と題して勉強会を行います。
Connpassのこちらがプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。
セミナー情報2
コンピュータセキュリティシンポジウム(CSS)2021併設のワークショップ、 OSSセキュリティ技術ワークショップ(OWS) 2021の企画講演セッション及び、 一般論文セッションの発表募集をさせていただきます。
今年もオンラインでの開催となり、OWSトラックの一般論文セッションの論文募集(申込締め切り: 2021年08月02日(月))と企画セッションを行いますので,ご投稿とご参加よろしくお願いいたします。