こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
08/15/2019にwpa_supplicantの脆弱性(Moderate: CVE-2019-13377)が公開されました。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
- CVE-2019-13377
- SuSE
- CVSS v3 Base Score: 5.9 (Moderate)
- Vector: AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N
- Red Hat Customer Potal
- CVSS v3 Base Score: 5.9 (Moderate)
- Vector: CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N
- NVD
- SuSE
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- SAE/EAP-pwd side-channel attack update
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-13377
- SAP/EAPパスワードのサイドチャネル攻撃
- 2.0から2.8までのwpa_supplicantとhostapdのSAE/EAP-pwd実装に問題があり、Brainpool curve”を用いている場合に、キャッシュアクセスパターンとタイミングの差を観測した結果から、サイドチャネル攻撃が可能です。攻撃者はサイドチャネル攻撃から情報を引き出すことができる可能性が有馬す。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。< /p>
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を参考にして下さい。
[参考]
SAE/EAP-pwd side-channel attack update
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
セミナー情報1
コンピュータセキュリティシンポジウム2019(長崎)が2019年10月21日(月) ~ 10月24日(木)で開催されます。
こちらですが、OSSセキュリティ技術の会も後援になっており、オープンソースソフトウェア(OSS)セキュリティ技術トラック(略称:OWSトラック) も用意しております。
セミナー情報2
“distro info”: vol.1 と題しまして、各種ディストリビューションの情報を関係者から直接お届けするイベント「distro info」が開催されます。
今回は、先日リリースされたDebian10について、Debianの概要から含めての説明〜Debian10での特徴の紹介をします。ざっくり概要を把握されたい方から、発表者に確認の質問をしてみたい方までどうぞご参加下さい。
また、先月末にブラジルでDebian Conferenceが行われましたのでその紹介を行います。「Debianのカンファレンスってこんなのなんだな」というのを現地エピソードなど交えてお話します。