こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
07/14/2020にApache Tomcatの脆弱性情報(Important: CVE-2020-13935, Moderate: CVE-2020-13934)と新バージョン(10.0.0-M7/9.0.37/8.5.57/7.0.105)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
2020/07/16 追記:Red Hat, Ubuntuの情報を追加しました。
[関連リンク(最新5件)]
Apache Tomcatの脆弱性情報(Important: CVE-2020-11996)と新バージョン(10.0.0-M6/9.0.36/8.5.56)
Apache Tomcatの脆弱性情報(High: CVE-2020-9484)
tomcatの複数の脆弱性情報(CVE-2019-12418, CVE-2019-17563)
Apache Tomcatの脆弱性情報 (Important: CVE-2019-10072)
Apache Tomcatの脆弱性情報 ( Low/Moderate: CVE-2019-0221)
Apache Tomcat for Windowsの脆弱性情報 ( Important: CVE-2019-0232 )
一次情報源
CVE番号 | 影響するバージョン | リファレンス | Priority | CVSS |
---|---|---|---|---|
CVE-2020-13934 | 10.0.0-M1 – 10.0.0-M6, 9.0.0.M1 – 9.0.36, 8.5.0 – 8.5.56 | SuSE: 6.5 Moderate | SuSE: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H | |
CVE-2020-13935 | 10.0.0-M1 – 10.0.0-M6, 9.0.0.M1 – 9.0.36, 8.5.0 – 8.5.56, 7.0.27 – 7.0.104 | SuSE: 7.5 Important | SuSE: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2020-13934
- HTTP/2によるDoSの可能性
- h2cのダイレクト接続はHTTP/1.1プロセッサをHTTP/2にアップグレードした後もリリースしません。そのようなリクエストが充分に発生した際には、OutOfMemoryExceptionエラーとなりDoSが発生する可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2020-13935
- WebSocketによるDoSの可能性
- WebSocketフレームのペイロード長が正しく検証されていませんでした。不正なペイロード長が無限ループを発生させる可能性が有ります。複数の不正なペイロード長によりDoSが発生する可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2020-13934.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2020-13935.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
[参考]
Apache Tomcat 10 Vulnerabilities/p>
Apache Tomcat 9 Vulnerabilities/p>
セキュリティ系連載案内
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- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。