こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
03/10/2021にLinux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-3411)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-20268)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-27364, CVE-2021-27365, Moderate: CVE-2021-27363)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-20226)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-26708)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-3347)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-3411 | Linux Kernel < 5.10.10 | kernel: broken KRETPROBES reports corruption of .text section while running a FTRACE stress tester | Red Hat: 6.7 Moderate | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-3411
- ローカルの攻撃者によるDoSの可能性
- Linux Kernelの5.10より前のバージョンに脆弱性が見つかりました。arch/x86/kernel/kprobes/opt.c中のcan_optimize()関数中のint3のpaddingでメモリアクセス違反が発生する可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
kernel: broken KRETPROBES reports corruption of .text section while running a FTRACE stress tester
セキュリティ系連載案内
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