こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
03/02/2022にLinux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0492)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-25636)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-25258)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0185)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2022-0492 | Red Hat: 7.0 Important | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-0492
- 特権昇格の可能性
- kernel/cgroup/cgroup-v1.c中のcgroup_release_agent_write()関数に問題が見つかりました。この問題を利用して、限定的な環境においてcgroups v1 release_agent機能を用いて特権を昇格し制限された名前空間を脱出できる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
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