こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
07/28/2022にLinux Kernelの脆弱性(CVE-2022-36946 )が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelに脆弱性(Moderate: CVE-2022-2380 )
Linux Kernelの脆弱性( CVE-2022-34918 )
Linux Kernelに脆弱性(Important: CVE-2022-32250 (CVE-2022-1966は重複のためMITREによりRejected) )
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-1516)
Linux Kernelのfanotifyでの脆弱性(Moderate: CVE-2022-1998)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-1729)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2022-36946 | [PATCH nf] netfilter: nf_queue: do not allow packet truncation below transport header offset |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-36946
- 境界外メモリアクセスの問題
- 5.18.14までのLinux Kernelのnet/netfilter/nfnetlink_queue.c中のnfqnl_mangle()には、nf_queueが1バイトのnfta_payloadアトリビュートを持つ場合、skb_pullがskb->lenとして負の値を持ってしまうため、リモートの攻撃者によりDoS(panic)を引き起こすことができる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
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セミナー情報1
2022/06/24にこちらのセミナーで「最近の状況を鑑みた脆弱性対策の重要性について」として2022-Q1の脆弱性の情報を入れながら、脆弱性対策についてお話します。ご興味がありましたらぜひご参加下さい。