Linux Kernelの脆弱性情報(Important: CVE-2019-11815)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

05/10/2019にLinux Kernelの脆弱性情報(Important: CVE-2019-11815)が公開されていました。遅くなりましたが、今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

  • CVE-2019-11815

    Important

    • SuSE
      • CVSS v3 Base Score: 6.4
      • Vector: AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
    • Red Hat Customer Potal
      • CVSS v3 Base Score: 8.1
      • Vector: CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
    • NVD
      • CVSS v3 Base Score: 8.1 High
      • Vector: AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
      • CVSS v2 Base Score: 9.3 High
      • Vector: (AV:N/AC:M/Au:N/C:C/I:C/A:C)

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11815
    • use-after-freeの問題
    • 重要度 – Important
    • 5.0.8より前のLinux Kernelでは、net/rds/tcp.c中のrds_tcp_kill_sockに問題が見つかりました。net namespaceクリーンアップに関係した競合状態によりuse-after-freeが発生する可能性が有ります。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


セキュリティ系連載案内


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