Qemuの脆弱性情報(Important: CVE-2019-14378)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

07/30/2019にQemuの脆弱性情報(Important: CVE-2019-14378)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。




Priority

  • CVE-2019-14378
    • SuSE
      • CVSS v3 Base Score: 7.8 (Important)
      • Vector: AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H
    • Red Hat Customer Potal
      • CVSS v3 Base Score: 7 (Important)
      • Vector: CVSS:3.0/AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:C/C:L/I:L/A:H
    • NVD

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://access.redhat.com/security/cve/cve-2019-14378
    • DoS又は任意のコード実行の可能性
    • 重要度 – Important
    • QEMUのSLiRPネットワーク実装にヒープバッファーオーバーフローの問題が見つかりました。この脆弱性は、入ってくるパケットの最初のフラグメントがm->m_dat[]バッファーより大きい場合に再組立をする際、ip_reass()ルーチン中で発生します。攻撃者はこれを利用して、QEMUプロセスをクラッシュさせたり、DoSやQEMUプロセスユーザ権限で任意のコードを実行できる可能性が有ります。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


セキュリティ系連載案内


セミナー情報1

コンピュータセキュリティシンポジウム2019(長崎)が2019年10月21日(月) ~ 10月24日(木)で開催されます。

こちらですが、OSSセキュリティ技術の会も後援になっております。

また、Call For Papersで論文も募集しております。 オープンソースソフトウェア(OSS)セキュリティ技術トラック(略称:OWSトラック) も用意しております。

興味のある方は、是非チャレンジして下さい。

https://www.iwsec.org/css/2019/cfp.html

セミナー情報2

2019/07/31 10:00-17:00で開催される、一般社団法人 日本情報システム・ユーザ協会(JUAS)様による有料ハンズオンセミナー「ハンズオンで学ぶ!クラウド時代の運用管理とセキュリティ対策 」にて当ブログの筆者「面 和毅」が講師を努めます。

本セミナーでは、大手ベンダーや外資系企業、ユーザー企業などでセキュリティの専門家として20年以上の経験を持ち、現在、セキュリティエバンジェリストとして活躍する講師が実体験を交えながら、クラウド上のサーバーを安価に守る方法を、演習をまじえ、具体的にお伝えします。

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