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こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
やや古くなってしまいますが、07/11/2018にcups関連での特権昇格の脆弱性の情報(CVE-2017-15400, CVE-2018-4180, CVE-2018-4181, CVE-2018-6553 )が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
GDS – Blog – CUPS Local Privilege Escalation and Sandbox Escapes
Debian Security Advisory : DSA-4243-1 cups — security update
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15400
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-4180
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-4181
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-6553
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15400
- cupsdデーモン権限での任意のコマンド実行の可能性
- 重要度 – Important
- 攻撃者が細工されたPPDファイルを用いて悪意のあるIPPサーバを設定することで、cupsd権限で任意のコマンドを実行することができる可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-4180
- 特権昇格の可能性
- 重要度 – Moderate
- cupsctlにアクセスできるローカルの攻撃者は、環境変数を細工することで特権昇格できる可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-4181
- 任意のファイルの読み込みの可能性
- 重要度 – Moderate
- ローカルの攻撃者はcupsd.confを細工することで、rootとして任意のファイルに(限定的な)読み込みアクセスができる可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-6553
- AppArmorによるSandboxの迂回の可能性
- 重要度 – Important
- cupsのAppArmor profileではdnssdのハードリンク制限で間違った制限を行っていました。ローカルの攻撃者はこれを利用して、サンドボックスから脱出することが出来る可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-15400
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-4180
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-15400
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2018-4180
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-15400.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-4180.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-4181.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-6553.html
- SUSE/openSUSE
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2017-15400.html
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2018-4180.html
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。< /p>
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を参考にして下さい。
また、サービスの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
GDS – Blog – CUPS Local Privilege Escalation and Sandbox Escapes
Debian Security Advisory : DSA-4243-1 cups — security update
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15400
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-4180
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-4181
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-6553
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