Oracle Javaの脆弱性(Oracle Critical Patch Update Advisory – Jan 2018)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
1月16日に四半期恒例のOracle Javaの脆弱性が公開されました。今回はこのJavaの脆弱性についてまとめてみます。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
重要度 – Critical
影響するバージョン:Java SE: 8u152, 9.0.1
非開示の脆弱性修正。
重要度 – Critical
影響するバージョン:Java SE: 8u152, 9.0.1
非開示の脆弱性修正。
重要度 – Important
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
LDAPCertStoreによるLDAPreferralsの安全でない取扱い
重要度 – Important
影響するバージョン:Java SE: 8u152, 9.0.1
非開示の脆弱性修正(Installer)。
重要度 – Important
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
SingleEntryRegistryの正しくないデシリアライズフィルタセットアップ
重要度 – Important
影響するバージョン:Java SE: 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151
HTTP/SPNEGOのためのグローバル証明書の使い方に関して。
重要度 – Important
影響するバージョン:Java SE: 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151
invokeinterface命令での不完全な確認
重要度 – Important
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151
GTK libraryでのuse-after-free
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
keyアグリーメントでの不充分な強度
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
GSSコンテキストでのuse-after-free
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
DerValueでの無制限なメモリ割り当て
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161; JRockit: R28.3.16
非開示の脆弱性修正(Serialization)。
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
DnsClientでのソースポートランダム化がきちんと行われていなかった。
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 7u161, 8u152, 9.0.1
非開示の脆弱性修正(JavaFX)。
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151
信頼できないロケーションからのクラスのロード
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151
デシリアライズ中の無制限なメモリ割り当て
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
BasicAttributes デシリアライズ中の無制限なメモリ割り当て
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
LdapLoginModuleでの、LDAPクエリにおけるユーザ名の不充分な暗号化
重要度 – Moderate
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
ArrayBlockingQueueデシリアライズの一貫性のない状態
Not for OSS/Java Advanced Management Console
影響するバージョン:Java Advanced Management Console: 2.8
重要度 – Low
影響するバージョン:Java SE: 6u171, 7u161, 8u152, 9.0.1; Java SE Embedded: 8u151; JRockit: R28.3.16
暗号化キーデータへの非同期のアクセス
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Oracle Linux
SUSE/openSUSE
Ubuntu
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2638
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2639
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2633
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2627
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2637
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2634
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2582
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2641
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2618
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2629
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2603
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2657
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2599
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2581
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2602
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2677
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2678
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2588
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2663
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2675
http://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-2579
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
また、javaを使用してサービスを提供している場合には、サービスの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2017のレポートが紹介されています。
セミナー情報
著者が所属しているOSSセキュリティ技術の会では、02/23/(金)に「3コマ連続 [セキュリティトラック] OSSと脆弱性管理」と題して、OSSの利用と脆弱性管理に関しての、パネルディスカッションを含めたセッションを行います。
https://www.ospn.jp/osc2018-spring/modules/eguide/event.php?eid=49がプログラム内容の詳細になりますので、是非お申し込み下さい。