linux kernelの脆弱性( CVE-2017-7472 )
05/12/2017にkernelの脆弱性情報(CVE-2017-7472)が公開されました。2.6.29-rc1から4.11-rc8までと対象が広いものになります。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
05/12/2017にkernelの脆弱性情報(CVE-2017-7472)が公開されました。2.6.29-rc1から4.11-rc8までと対象が広いものになります。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Moderate
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-7472
ローカルの非特権ユーザによるDoSの可能性
重要度 – Moderate
2.6.29-rc1から4.11-rc8までのlinux kernelのkeyctl_set_reqkey_keyring()関数の問題で、KEY_REQKEY_DEFL_THREAD_KEYRINGコールにより、スレッドのキーリングが漏洩する可能性があることがわかりました。これにより、ローカルの非特権ユーザがカーネルメモリを枯渇させることが出来、DoSを仕掛けることが出来る可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。