こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
12/24/2021にLinux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-44733)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-43389)
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2021-43267)
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2021-43057)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-44733 | Linux Kernel < 5.15.11 | Red Hat: 7.4 Moderate | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-44733
- 境界外書き込みの可能性
- 5.15.11までのLinux KernelではTEEサブシステムのdrivers/tee/tee_shm.c中にuse-after-freeの問題がありました。これはtee_shm_get_from_id中で共有メモリオブジェクトを開放しようとしている際の競合状態で発生します。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
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