こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
04/04/2021にwpa_supplicantとhostapdの脆弱性(Moderate: CVE-2021-30004)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
hostapdとwpa_supplicantの脆弱性(CVE-2019-16275)
WPA2の脆弱性(KRACK Attacks / KRACKs )とCVE情報(CVE-2017-13077 – CVE-2017-13088) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-30004 | wpa_supplicant/hostapd < 2.9 | https://w1.fi/cgit/hostap/commit/?id=a0541334a6394f8237a4393b7372693cd7e96f15 |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-30004
- forging attacksの可能性
- wpa_supplicantとhostapdの2.9までのバージョンに脆弱性が見つかりました。サポートされているハッシュアルゴリズムでは、AlgorithmIdentifierを使用しません。しかしながら、一部の実装ではパラメータをオミットする代わりにNULLパラメータを使用していました。以前の実装ではこれらのケースでパラメータの値をチェックしておらず、リジェクトもしていませんでした。これによりforging attackの可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
CM
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