Linux Kernelの脆弱性情報(Critical: CVE-2019-11683 : GRO packet of death)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

05/04/2019にLinux Kernelの脆弱性情報(Critical: CVE-2019-11683 : GRO packet of death)が公開されていました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

  • CVE-2019-11683

    Critical

    • SuSE
    • Red Hat Customer Potal

    • NVD
      • CVSS v3 Base Score: 9.8 Critical
      • Vector: AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
      • CVSS v2 Base Score: 10.0 HIGH
      • Vector: (AV:N/AC:L/Au:N/C:C/I:C/A:C)

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11683
    • リモートからのDoSの可能性
    • 重要度 – Moderate
    • 5.11より前のLinux Kernel 5.xでは、net/ipv4/udp_offload.c 中のudp_gro_receive_segmentでパディングされたパケットの扱いに問題があり、0ペイロードのUDPパケットをリモートの攻撃者が送ることでDoS(slab-out-of-bounds memory corruption)を引き起こすことが可能です。これは”GRO packet of death”問題と呼ばれています。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


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