こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
09/20/2021にLinux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-38300)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-3752)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-3744)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-3715)
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2021-40490)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-3655)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-34556, CVE-2021-35477)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-37576)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-38300 | Linux Kernel <= 5.14.6 | Red Hat: 8.1 Important | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-38300
- kernelレベルでの任意のコード実行の可能性
- 5.14.6までのLinux Kernelのarch/mips/net/bpf_jit.cには特権を持たないcBPFプログラムを変換する際に望ましくないマシンコードを生成する事が出来る可能性があります。これは条件分岐がMIPSアーキテクチャの128KB制限を超える場合に発生します。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
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- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
日々のメモを更新しています。
セキュリティ関係で気になったニュースの備忘録を兼ねたメモを更新しています。個別で情報出せるようになる前の簡単な情報・リンクなんかも載せていきます。
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7/30にリリースされたKeycloak 15で、FAPI(Financial-Grade API)、CIBA(Client Initiated Backchannel Authentication)に対応しました(Certificateはまだですが…)。またDevice Flowにも対応しています。これを記念し、KeycloakのFAPI,CIBAの主要開発者もお招きして、「KeycloakのFAPI CIBA 対応記念の巻」と題して勉強会を行います。
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セミナー情報2
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今年もオンラインでの開催となり、OWSトラックの一般論文セッションの論文募集(申込締め切り: 2021年08月02日(月))と企画セッションを行いますので,ご投稿とご参加よろしくお願いいたします。