こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
01/19/2022にLinux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0185)が公開されていました。遅くなりましたが、今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-24958, CVE-2022-24959)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0286)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-24122)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-34866)
Linux Kernelのi915ドライバの脆弱性(Important: CVE-2022-0330)
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2022-23222)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2022-0185 | Red Hat: 7.8 Important | Red Hat:CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-0185
- 特権昇格の可能性
- Linux KernelのFilesystem Contextで与えられたパラメータ長を確認するlegacy_parse_param()関数にヒープベースバッファーオーバーフローの脆弱性が見つかりました。非特権の(非特権ユーザネーム空間が有効になっているかCAP_SYS_ADMINケーパビリティが与えられている)ローカルユーザはファイルシステムをFilesystem Context APIを使わずにopenする事が出来、これによりシステムで特権昇格できる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
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